記録更新【リベンジ!電撃小説大賞】1次通過のための戦略

2024-09-15公募

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芹澤です。

第31回電撃小説大賞に応募し、初めて二次通過しました。

今回はこれまでとは違う「戦略」で挑みましたので、ここに記録しておきたいと思います。

 

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3勝3敗…次こそは!

10年以上小説を書いている私ですが、電撃での勝率は3勝3敗です。

意外といい勝負している…と思われそうですが、3勝はいずれも二次落ちで、二次から先の上位選考に食い込んだことは一度もありません。

そろそろ二次の壁を突破したい!あわよくば受賞したい!ということで、柄にもなく戦略を練ってみました。

 

自作品の傾向について考えてみた

過去一次を通過した3作品は、以下。

①死をテーマにしたダークファンタジー(長編)

②いじめ要素が入るシリアスな青春タイムリープ(長編)

③ガチャで決める刹那的な恋愛もの(短編)

いずれも改稿作であり、他の賞ではそれなりに上位選考に進んだものばかり。ざっくり要素をまとめると「シリアスもの」になると思います。

私はどうやらシリアスな作風の方が電撃と相性が良いようです。

 

電撃小説大賞の意図について考えてみた

つぎに電撃というレーベルについて考えてみました。

電撃文庫は様々なジャンルの作品を世に出していますが、電撃小説大賞の受賞作は「硬派」なものが多い印象です。

昨年大賞をとった「竜胆の乙女」を始めとして「汝、わが騎士として」「バケモノのきみに告ぐ」などはしっかりした文章と世界観で紡がれる隙の無い物語です。

とりわけ「竜胆の乙女」は異端でした。

竜胆の乙女 あらすじ

物語は、三度、進化する。第30回電撃小説大賞《大賞》受賞作。
「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。
明治も終わりの頃である。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。
かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。何故、父はこのような商売を始めたのだろう? 怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。
応募総数4,467作品の頂点にして最大の問題作!!

出典 https://bookmeter.com/books/21754714

 

このあらすじを見るだけでも、グロ描写確約の読者を選ぶ内容です。それが大賞なのです。

 

そういえば剣道がテーマの「つるぎのかなた」もその回の最高賞・金賞でしたね。

「86-エイティシックス-」はロボット戦争もの。「声優ラジオのウラオモテ」は小説らしからぬラジオがメイン。

 

ここでひとつの仮説が浮かびました。

「もしかして電撃の大賞作品って売れ線は狙っていない?」

乱暴な解釈になりますが、そもそも「売れ線」とは既存作の焼き直しです。

あらかじめ売れることが分かっている「悪役令嬢」「異世界転生」「溺愛」「もふもふ」がそれに当たります。多くのレーベルでこれらのテーマを募集していることから一定の需要(売れる)ことが分かっています。

でも、天下の電撃が、わざわざそれらを大賞に推すでしょうか?

たとえば本の金帯に「電撃小説大賞受賞!もふもふ・溺愛が止まらない!」と売り出すでしょうか…?

それはそれで読んでみたい気もしますが、電撃小説大賞のブランドから考えるとちょっと違う気もします。

 

先日、こんな記事を見つけました。

湯浅:新人賞に送られてくる作品は、編集の色がついてないからこそ面白かったりもする。少しぐらい売れ線から外れても、「電撃小説大賞の大賞・金賞・銀賞」という冠を与えることで、新たなジャンルを開拓していけたらという思いもあります。

出典 https://monokaki.ink/n/nf39aa44f91d4#gQxBJ

 

まだこの世に出ていない(あるいは埋もれている)新しい作品・ジャンルを見出し、大賞の冠を掲げて新しい時代の風を起こしたい――

電撃が求めているものが理解できた気がします。

 

※記事の全文は以下。

流行りについて考えてみた

つづいて「流行り」についてです。

上記で触れた「売れ線」と「流行り」は何が違うのか・・・これは鶏が先か卵が先かだと思います。

流行りのものが売れますし、売れているものが流行ります。個人的には流行りが先で、売れ線があとから追いつくイメージです。

 

ご存知のとおり近年「ホラー」がにわかにブームになっています。

「変な家」「近畿地方のある場所について」「8番出口」「光が死んだ夏」などなど、媒体を問わずに活気を帯びています。

最近の研究でホラーにはストレス発散の効果があることが報告されているそうです。

ストレスの多い近年では必然的に需要が高まっているのかもしれませんね。

電撃文庫(およびメディアワークス文庫)としては当然押さえておきたいジャンルのはずです。その証拠に、先のnote創作大賞でメディアワークス文庫もホラー部門に名を連ねていました。

 

ホラーなら私も書ける。方針が決まりました。

ということで、ホラーを送ってみた

この方針を決めたのが3月とギリギリのタイミングだったので新規でイチから書くのは難しく、手持ちのホラーを改稿して送りました。

ちなみに私はホラー自体が得意ではありません。特に、後味の悪いホラーが大の苦手です。

淡々と、さりげなく日常に侵食してきて、不意打ちで頭からバリバリ食べられるような衝撃的なホラー……もう考えるだけでゴメンナサイ。

数々の恐ろしい事件が解決に向かい、ようやくハッピーエンドと見せかけてラストどんでん返しされるようなホラー……もうネムレマセン。

そんな私ですが、自分が書くホラーは平気で、改稿した因習村系のホラーを送ってみました。

 

余談ですが、ホラー小説は競争率がそこまで高くないと踏んでいました。

たとえばホラー小説のみを受け付ける「○○ホラー大賞」であれば、プロ・アマが書いた渾身のホラー小説が送られてくるため私の稚拙な作品はすぐさま選考から転げ落ちるでしょうが、異世界ファンタジーやラブコメが主流の電撃にわざわざホラーを送ろうと考える人間は少ないはず。

となれば必然的に競争率は低くなるのでは――――

 

読みはあたり、一次通過率5%、二次通過2%の狭き門をくぐり抜けることに成功しました。

通過作のタイトルから察するに、ホラーは多くて10作程度でしょうか。

 

ともあれ、勝負はここからです。

もし仮にホラーが受賞したとしても、良くて1作のはず。果たして自作はどこまで昇りつめるのでしょう…。

願わくば、受賞したい。そして、あの不気味なホラーを世に送り出したい。

そんなことを考える毎日です。

 

結果発表

9月10日に3次通過作が発表されました。

私の名前はなく、結果的には、2次通過3次落選となりました。

残念ではありますが、過去最高成績を残したこともあり、考え方は間違っていなかったと思っています。

さて、次回はどんな作品を応募しましょうか…?

 

おまけ

ちなみに今回は別PNで応募しました。せりざわでも咲間でもない、新規PNです。

同一PNの方が分かりやすいのに何故?と聞かれそうですが、メンタルよわよわな私からすると、別の方が気楽なのです。

二次通過を果たした縁起のよいPN、もちろん以下の方法で決めました。ご参考まで。

Posted by serizawa