頑張るだけではダメ。マーケティングから学ぶ、ゴールに向けて小説を書く方法
せりざわです。
長らくワナビ(投稿生活)を送っている拙者ですが、あるときふと、気づきました。
「いつの間にか『頑張る』ことが目的になってる…!?」
「頑張る」という言葉にひそむワナ
「頑張る」という言葉はポジティブな響きがあるので私も多用しますが、これ、ワナです。
江戸時代から見られる語で、漢字の「頑張る」は当て字である。
がんばるの語源には、二通りの説がある。
ひとつは「眼張る(がんはる)」が転じて「がんばる」になったとする説。
これは、「目をつける」や「見張る」の意味から、「一定の場所から動かない」という意味に転じ、さらに転じて、努力してやり通す意味になったというものである。
もうひとつは、自分の考えを押し通す意味の「我を張る(がをはる)」が転じ、「がんばる」になったとする説である。
上記のうち「眼張る」の説が有力とされるが、東北地方の方言「けっぱる」は「気張る」に由来し、「じょっぱり」は「情張り」に由来するため、「我を張る」の説が間違いとは断定できない。
電撃に応募するために頑張る。
10万字到達するまで頑張る。
毎日更新するために頑張る。
「とにかく頑張ります!」そう言っていれば努力を強調できるし、周囲からも応援してもらいやすいのかな、と思っていました。
でも「頑張る」ことが目的なのでしょうか。
受賞・書籍化という目的のために頑張るはずなのに、
いつの間にか「頑張っていれば受賞・書籍化できるはず」になっていませんか?
あるいは漠然とした「頑張る」ことが目的になっていませんか?
あなたの「頑張り」は「目的」に向かって矢印が伸びていますか?
ただしい頑張りになっていますか?
最終目標=ゴールがなんなのか、どんな形や色をしてて、大きさは、高さは、そもそも何をもってゴールしたことになるのか。
具体的に言えますか?
マーケティングで学んだKGI・KPIという考え方
最近、大学の授業でKGI・KPIという考え方を学びました。
KGIとは、「Key Goal Indicator」のアルファベットの頭文字を取った略語で、ビジネスの最終目標を定量的に評価するための指標です。「重要目標達成指標」とも呼ばれ、具体的には売上高や成約数、利益率などが当てはまります。
一方、KPIとは「Key Performance Indicator」の略であり、KGIを達成するための各プロセスが適切に実施されているかどうかを定量的に評価するための指標です。「重要業績評価指標」とも呼ばれています。KPIとなりうる指標はビジネスモデルや業務に応じて無数にあるため、適切な指標を選択することが重要です。
よりわかりやすく表現するなら、KGIとは「ビジネスのゴールを数値化したもの」、KPIとは「KGIに影響を与える要素を数値化したもの」「KGIを業務上でコントロールできる粒度までブレイクダウンしたもの」といえるでしょう。
https://repro.io/contents/the-difference-kgi-kpi/
ビジネス用語なのでややとっつきにくいですが、執筆活動にたとえるとこうなります。
KGI=最終的なゴール・達成すべき目標
KPI=KGIに到達するまでの道筋。クリアしていくべき課題
※あくまでも私の解釈です。
私の最終目標はアニメ化です。
KGI=アニメ化
と仮定すると、KPIはこうなります。
①・・・
②受賞
③書籍化
➃シリーズ化
①には何が入るでしょう。
「書いて応募する」のは当然ですが、その前にやるべきことがあります。
正解はリサーチ。下調べです。
アニメ化というゴールに到達するためには、キャラ立ち、よりアニメ化しやすい内容、アニメ化作品が多いレーベルを選ぶ必要があります。
これが一般文芸や単巻で終わる内容ではなかなかアニメ化にはつながりません。
また、ホラーや難病もの、時代ものは映画化はしてもアニメ化率は低いと思います。
小説原作でアニメ化されているのは異世界ファンタジーやラブコメ、あやかし、お仕事もの、推理もの。などです。
小説→コミカライズ→アニメ化という過程を経ているので、コミカライズ前提のレーベルを選びます。
▶オススメ
先ほどのKPIに当てはめてみますね。
①コミカライズ前提・アニメ化作品多数のレーベル・ジャンルを選ぶ
②賞に向けて執筆。応募。
③受賞
➃書籍化
⑤コミカライズ
⑥シリーズ化。コミカライズも順調
アニメ化達成!
このように、目標がハッキリしていることで「頑張る」方向性が見えてきます。
開催される賞に飛びついてやみくもに応募しているだけではゴールにはたどり着けません。
それどころか目標が分からず迷走する可能性も…。
もちろん世の中には必ず「例外」があり、何気なく書いた作品がいきなり大注目を浴びてあっという間にアニメ化・映画化することもあります。きみ膵や鬼滅のように。
ただそれは宝くじで一等前後賞が当たるのと同じくらい低い確率であり、そんな低い可能性に賭ける人は稀……なはずですが、なぜか小説書いていると「もしかして」があるかもしれないと頭の中がバグってしまいますよね。
分かります。
ですが、甘い幻想は捨てましょう。時間は有限です。