転校生はおんみょうじ!書籍化について
芹澤です。
この度「転校生はおんみょうじ!」が書籍化することになりました。
(受賞に関する記事はこちら↓↓↓)
公式サイトで発表されたのでTwitter上で報告したところ、たくさんの方からお祝いコメントをいただきました。
本当にありがとうございます。
じつは家族・友人含めてリアルの知り合いは小説を書いていること知らないので、ネットでつながっている同志から温かい言葉をもらってようやく実感が湧いてきました(リアルな方々には「書籍」になってから報告しようと思います)
「書籍化だわーい!」と浮かれたいところですが、担当さんとの話も踏まえて今から覚悟しておかなくちゃ…と切実に思ったことを書き留めます。
どうぞ気軽にご覧ください。
(言っちゃいけないことは書いてません)
売上のこと
これまで仕事の傍ら、趣味兼ストレス発散として小説を書いてきました。
流行を追うでもなく、自分が好きなものを好き勝手に…
それがたまたま時流にマッチして受賞=書籍化となったわけですが、担当さんと話す中で認識を改めなければと思ったことがあります。
「本」は出版社にとって利益をあげるための商品です。
自分は出版社から委託されて小説を執筆し、納入するのですから、いかにサイコーの小説ができた!と思っても売れて利益がでなければ意味がありません。
「売上」こそが唯一の指標であり、いかに売上を伸ばすかが重要です。
そのためには読者さんのニーズを掴み、「買いたい」と思われる価値のある物語を生み出さなくてはいけません。
つまり、今までみたいに好きに書いてちゃダメなんです。
「結局は売上か。せっかく書籍化するのに夢も希望もないじゃん…」
と、がっかりする人もいるかもしれませんが、まぁ、商売ですからね。
ニワトリが先か卵が先かってことでしょう。
出版社は「本」で「利益」を出すために様々な賞を開催し、自分のような素人を見つけて拾い上げてくれるのです。
ありがたいです。
素人が好き勝手に書いた小説を手直ししてくれて、宣伝して、キャンペーンなども展開してくれるんですから。
そういう世界だと割り切らなくちゃいけないことだと思ってます。
改稿のこと
商品として売り出すためには受賞作に手を入れなくてはいけません。いわゆる改稿ですね。
ある編者者さんのブログを読んだのですが、小説を書く人はキャラクターやストーリーなどに愛着・こだわりがあって、さまざまな助言をしてもすんなり受け入れないのだとか(意訳です)。
……分かる。
私はラブコメも書きますが、売るためにヒロインをもっと×××にしろって言われたら「うぅん…」と悩むと思います。
受け入れる・受け入れない、を最終的に決めるのは作者だと思いますが「売れる」を人質にされるとつい従ってしまいそうです。
でも作者として「ここだけは譲れない」部分をしっかり押さえておかないと、自分の名前で売られているだけの他人の物語になりそうです。
まだ本格的に着手してませんが、あり・なしの線引きや葛藤に悩まされていく気がします。
元記事↓↓↓。
時間のこと
仕事しながらだと小説を書く時間は限られます。
疲れている日はパソコンを開くのも億劫だったり。
でも商品を創るためにはそんなこと言ってられない。
締切は待ってくれない!!
よく知りませんが刊行予定は先の先まで(ある程度)決められているようで、「原稿を落とす」のは大変なことらしいです!
というのも、あるサイトにて↓↓
高橋:大ダメージだということが1人歩きして、「落とすのはダメだ!」みたいなことだけ言ってるけど。ほんと、「みんなにすごく迷惑がかかるから落とさないで!」って、言いたい。
内村:なるほど。
高橋:なんで迷惑かと具体的に言うと。たとえば、僕がこの収録にドタキャンします。そういうことです!
内村:え? ああ、なるほど!
高橋:原稿落とすってのは、これです!
内村:はいはい。
庄司:それで、いろんなスケジュールがずれていく。
高橋:内村さんも庄司くんも、音響をやってるスタジオさんもディレクターさんもみんな準備してるんですよ。この日までに配信しようとがんばってる。でもそこで、僕が行けませんでしたと。あ、僕じゃないな。庄司くんだ、『庄司智のラノベ編集者NIGHT』だから。「庄司智のラノベ編集者NIGHTに庄司くんが来ない!」というのが、作家さんが原稿を落とすっていう事態です。
その日のために準備していた人たちにとって大迷惑でしょう。
編集者さんは横のつながりが強くて同じ業界に転職することも往々にあるようなので、もし悪い印象をもたれたら大変です。
売れっ子ならともかくペーペーの新人がやらかしたらと思うと…こわいこわい。
公開・非公開を気分次第で決められるWeb小説とは大違いです。
肝について命じなくては。
不安もあるけど、、、でも
ここまで、大変そうなことばかり挙げてきましたが私にとって「書籍化」は夢への第一歩です。
時間にして10年以上、70作以上、何百万字と積み重ねてきました。
自分でもこんなに続くとは思わなくてビックリです。
思えば、
仕事の関係で精神的に追い詰められて人生に絶望したときも「小説」が助けてくれました。
Twitterでつながった創作仲間と時には励まし合い、慰め合い、つかず離れずの距離で助け合いながら生きてきました。
書籍化については大変なことも多いでしょうが、自分自身はなにも変わってないので、変わらぬ姿勢でこれからも頑張ります。
ブクマ・お気に入りなど、引き続き応援よろしくお願いします。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
それではまた。
(カスミソウの花言葉は感謝・夢見心地です。最大の感謝を読者様に)
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