読書のススメ「探偵ガリレオ」
芹澤です。
最近あまり読書していないなぁ…と気づき、先日フォロワーの皆さまに「オススメ本」を伺いました。ありがたいことに六冊ものオススメをいただきました。
この場を借りて御礼申し上げます。
読書記録も含め、「ワナビ」ならでは観点から読書感想文を書かせて頂きます。
「探偵ガリレオ」 著:東野圭吾
突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。
言わずと知れた…どころか、今さら言うまでもないガリレオシリーズです――――が!
私が知っているのは福山雅治が「じつに面白い」と言っているCMのみです。
事前知識がほぼない状態で拝読しました。
連作短編なので読みやすい。
私が手に取ったのは文庫本です。
全5話収録されていますがどのお話も短くてとても読みやすい。
年齢を経るにしたがって集中力がなくなってきたのでこれくらいのボリュームがとても有り難い。
活きているキャラクター
草薙と湯川のやりとりは軽妙でテンポも良く、仲の良さを見せつけられているようでニマニマしちゃいます。学生みたいなノリも楽しい。
わざわざ名前書く必要ある?と思いたくなるほどサブキャラクターひとりひとりの描写が丁寧。第二章の中学生ふたりや第四章の海の土産物店の主人の名前なんていります? いらないよね。ふつうに考えれば。
名前を出すことによって彼らはそれぞれの生活を送っていて、しかも「よーいスタート」と言われて役者のように動きだすモブキャラではないというリアリティが増します。すばらしい。
くどくない文章
読みやすい。本当に読みやすいです。必要最低限のことがごくあっさりと書かれているのでページをめくる推進力が強い。そのくせ工場内の描写やトリックの説明は丁寧なので場面をイメージしやすい。
専門用語もさらりと書かれていますが、もし私なら分からない人のために必要以上の説明を書き込むと思うんですよね。でもそれが省かれているお陰で「○○ってなんだろう。分からないけどそれでトリック解けるのねー」と推理そのものを邪魔しなくていいですよね。分からない人は自分で調べろ、ということで。読者を信じているからこその淡泊さですね。
多角的な視点
事件が起きる前・起きたとき、草薙側・犯人側からなど様々な視点からアプローチされるお話はまったく飽きがこなくて楽しいです。次はどんなふうに始まるんだろうとワクワクドキドキさせられます。
結論 ★★★★(★五つ中)
ミステリーや推理や物理が苦手な私でもすらすら読めて分かりやすい。
トリックがいまいち理解できない頭の悪い私なので再読するか否かという点で-1★ですが、さすが噂に聞く東野圭吾という大満足の一冊でした。