フナ、危機一髪

つれづれ日記

なんでフナ?そうお思いの貴方、我が家ではフナを飼っているんですよ。
都会の方には馴染みがないと思いますが、田舎では甘露煮用のフナが売られていまして、
一袋に二キロ分くらい、生のまま入っているのです。
そして母は時々それを買ってくるのですが、気まぐれに一、二匹助けているのです。
そうして我が家で飼われることになるわけです。

前置きはここまでにして、そのフナを飼っている水槽を日なたに置いていたら、
あったかくなっちゃってね。熱湯まではいかないけど30度くらい?
私が見たときには、一匹浮いてたんです。
もう死んでます、という顔をして。
とりあえず大急ぎで水を冷たいものに入れ替えたんですけど、
心の中では「もう駄目だろうな」と思っていました。
そうしたら、動いたんです。スゲッ。フナの生命力、並じゃない。

確かこのフナ、もうかれこれ五年くらい我が家にいるんですよ。
金魚用の餌で立派に育ってしまって、大御所の貫禄さえある。
母は笑いながら、フナがあんたに助けを求めてちょうどいいタイミングで気づいたんじゃないの、と言うのです。
確かに、あと一時間も放っておいたら、茹で上がっていただろうな。

……ちなみに、彼の仲間はとうの昔に茹でられ、煮詰められ、私たちの胃袋で消化させていただきました。
ひどい話。
母が気まぐれに助命したフナは、ただいま四匹仲良く水槽の中を泳ぎまわっています。
なお、どれひとつとして名前は付けてないのです。
見分けがつかないから。